クロスフィア王国の王位継承権第二王子フェルディナンドは、隣国から陰謀により売られてきた居場所のない少女を、自分の元へと招き入れる。
頭脳明晰ではあるが他人との関わりを嫌うフェルディナンドは、研究や実験を至上の喜びとし、時間があれば自分専用の研究室に閉じ篭り実験を繰り返しているため、城の中では変人とも囁かれている。
穢れを知らず真摯に薬の実験に力を貸す少女に対し常に優しく接するフェルディナンドだが、人間に興味のない彼にとっては大事な実験道具を丁寧に扱うのと同義であった。
ある日紛失した実験中の大事な薬を、少女が盗んだのではないかと疑うフェルディナンドは、今までに感じたことのない苛立ちを覚え始め、少女に対する実験も激しくなっていく……。